第225話:カーリヤ蛇を懲らしめる(11):ものがたり『シュリーマド・バーガヴァタム』
いかにこの蛇が、
そのお腹で全宇宙を運ぶ主クリシュナの
想像を超える重さに疲労困憊したことでしょう。
カーリヤの決して壊れることのなかった頭が
クリシュナのかかとのほんの一撃で
打ちのめされたのを見ると、
カーリヤの妻たちは
非常に心を痛めました。
妻たちは狼狽し、
衣装、装飾品、髪を乱しながら、
永遠なる人格を持った至上主に
近寄りました。
聖なるこの女性たちの心は非常にかき乱され
子供たちを前に連れて、
すべての創造物の主人に、
地面に体を平伏して頭を下げました。
罪深い夫からの解放を望んで、
究極の保護所を与える至上主へ
保護を求めました。
妻たちは嘆願して手を合わせ、
主に近づきました。
カーリヤ蛇の妻たちは言いました。
「この無礼者に服従してきた罰を、
今、まさに受けています。
すべてが終わり、
あなたは卑しく気狂いである者たちを
制するために
この世界に降誕されました。
あなたは非常に公平なので、
敵も自身の息子も同等にご覧になります。
とするならば、
生命体に罰を与える時、
無限なる恩赦も与えることも
ご存知でしょう。」
…つづく
(10巻16章31-33節)
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