ものがたり『バガヴァッド・ギーター』第46話:超越的な意識のさとり(5)
至上主クリシュナは、さらに教えます。
「アルジュナよ。
私はあらゆるものの、
現在、過去、未来を知っている。
だが、誰も私を知らない。
恐れを克服する者である、
アルジュナよ。
創造によって
この世界に生まれる時に、
すべての生命は、幻影の中に入る。
その幻影の中で、
『自らの欲望と嫌悪より生じた
幸せと不幸せを比較する世界』
こそが
『本当に存在する世界』
である、と生命は錯覚している。
しかし、
罪の反動から自由になって、
『幸せと不幸せ』のような
2つのものを比較する迷い
から自由になった心の美しい人は、
固い決意で私をうやまう。
老いや死から
自由になろうと努力する人々は、
私に保護を求め、
やがて、
ブラフマン(魂)の知識や
生命の本来の性質(アッデャートマ)、
この世に束縛をもたらすカルマについて、
すべてを知るようになる。
私が
すべての物質現象(アディブータ)、
神々(アディダイヴァ)、
すべての供犠祭祀(アディヤッギャ) の支配者であると知る人々は、
死の瞬間であっても
私を想い出して、
私を心から離さない。」
…続きはまた明日。
(今日は7章26-30節<7章おわり>まででした)
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