ものがたり『バガヴァッド・ギーター』第110話:解放(7)
クリシュナは言います。
「プリターの息子のアルジュナよ。
ヨーガの修行によって
心と生命力と諸感覚を支配しよう
とする確固たる決意は
『徳性の決意』である。
しかし、アルジュナよ。
仕事をすること、
欲望を満たすこと、
お金を儲けることにおいても
望む結果を得ることに
強く執着して渇望する決意は
『激性の決意』である。
眠り過ぎ、恐れ、嘆き、憂鬱、狂気
からぬけ出せない知性なき決意は
『無知性の決意』である。
バーラタ家の中で最良の者アルジュナよ。
これから『三種類の幸福』について
話すから、聞きなさい。
長い修練を経て
その幸福を味わうことによって、
苦しみは終わる。
はじめは毒のようでも、
しまいには甘露となるような
自己と純粋な知性から生み出される幸福
は『徳性の幸福』である。
はじめは甘露のようでも、
しまいには毒となるような、
感覚と感覚の対象との接触によって
生み出される幸福は
『激性の幸福』である。
始めから終りまで、
魂の性質について幻想に包まれ、
睡眠や怠惰、陶酔から生じる幸福は、
『無知性の幸福』である。」
…続きはまた明日。
(今日は18章33-39節まででした)
0コメント