第179話:ブラフマーの祈り(2):ものがたり『シュリーマド・バーガヴァタム』
「愛しの主よ。
あなたへの愛情奉仕は自己の悟りへの最高の道です。
もしその道を諦め、
思索からの知識を増やすことに専念をするならば、
何らかの困難が待ち受ける道へただ進み、
望む結果に達することはできないでしょう。
中身のない籾殻が実をつけないように、
ただの空想だけでは自己の悟りには達することはできません。
ただ困難だけを得ることでしょう。
全能の主よ。
過去には、
この世でたくさんのヨーガの実践者たちが、
あなたへ全力の努力と
ヴェーダに記された義務を信念深く忠実に行い捧げ、
献身奉仕の段階に達してきました。
そのあなたについて聞くことと唱えること
という道で完成をする献身奉仕を通じ、
彼らはあなたを理解してきました。
常に正しくある者は
あなたに服従することで、
至上なるあなたの住処を達することが
いともたやすくできました。
だがしかし、献身者ではないものは、
あなたの完全なる人格を持った姿を実感できません。
それにもかかわらず
あなたが自ら、心の中に直接知覚をさせることで、
あなたの拡張した姿を
非人格的な至上主として実感することはできるかもしれません。
それは、
物質的に優れているとされる概念と
感覚満足の対象へのあらゆる執着から、
自身の心と感覚を浄化することによってのみ可能なのです。
この方法によってのみ、
あなたご自身の非人格的な姿が
彼らの心の中に現れます。」
…つづく
(10巻14章4-6節)
0コメント