第217話:カーリヤ蛇を懲らしめる(3):ものがたり『シュリーマド・バーガヴァタム』
人格を持った至上主が蛇の池に着水した時、
蛇は激しく動揺しはじめて、
荒々しく呼吸をして、
大量の毒をさらに撒き散らしました。
主が湖に入った力は全方向へ波を立たせて、
おぞましい毒の波が百をもの弓を放ったかのように広く周囲の大地に
押し寄せました。
これは驚くには値しません。
なぜなら、至上主は無限の力を持つからです。
クリシュナはカーリヤの湖で
傲慢な象のように遊び始めました。
力強い腕で泳いで、
様々な方法で水音を立てました。
カーリヤはその音を聞いて、
自分の湖に誰かが断りなしに入ったことに気づきました。
カーリヤ蛇はこれに堪えきれずに
すぐにそこへ駆けつけました。
カーリヤは主クリシュナを見ました。
主は黄色のシルクの服を着て、
非常に繊細で、
魅力的な体は雨雲のように輝き、
胸にはシュリーヴァツサの紋章があり、
そのお顔は美しく微笑み、
御足は蓮華の花の螺旋のように見えます。
主は恐れなく水の中で戯れました。
主が素晴らしく登場したにもかかわらず、
妬みを持つカーリヤは
主の胸を激しく叩きつけて、
自身のとぐろで隙なく主に絡みついたのです。
…つづく
(10巻16章7-9節)
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