第223話:カーリヤ蛇を懲らしめる(9):ものがたり『シュリーマド・バーガヴァタム』
何度も何度も二股に分かれた舌で唇を舐め、
カーリヤ蛇は
恐ろしさと毒々しい炎に満ちた目で
クリシュナをじっと睨みました。
しかしクリシュナは、
まるで主を噛む機会を与えるかのように、
遊びながら
カーリヤの周りを飛びまわりました。
情け容赦なく飛び周り、
蛇の精魂を使い果たさせると、
すべての根源であるシュリー・クリシュナは
カーリヤ蛇の上がった肩を押し下げて、
幅の広い曲がりくねった頭へ
よじ登りました。
すべてにおいて巧みな芸術の主人である
主シュリークリシュナは、
そこで踊り始めました。
蛇の頭の上は、
主の蓮華の御足の足跡という
無数の宝石で赤く染まりました。
主の踊る姿を見て、
天界の主のしもべたち、
ガンダルヴァたち、シッダたち、
聖者たち、チャーラナと神々の妻たちは、
すぐさまそこにやって来ました。
大きな喜びの中、
彼らは主の踊りにムリダンガ、パナヴァ、アーナカ
などの太鼓を叩き参加し始めました。
歌や花々や祈りも捧げ始めました。
…つづく
(10巻16章25-27節)
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