第224話:カーリヤ蛇を懲らしめる(10):ものがたり『シュリーマド・バーガヴァタム』
愛しの王よ。
カーリヤは1001の頭を持っていました。
その1つが下がった時、
残酷で誤った行為をするものに罰を与える主シュリー・クリシュナは、
その御足で蹴り、
頑強な頭をへし割りました。
すると、
カーリヤは瀕死の状態になり、
頭を振り回し始め、
ぞっとするような汚い血を
口と鼻孔から吹き出しました。
蛇はこうしてひどい痛みと無残さを痛感しました。
目から毒の混ざった汚物を出したカーリヤは、
怒りを伴う激しい呼吸とともに、
その頭の1つをなんとか持ち上げようとしました。
すると主はその上で踊り、抑え、
主の御足に力づくで平伏せさせたのです。
神々は、原初の人格を持った至上主を崇拝する機会として、
花吹雪をまき、
互いに余興を披露しあいました。
愛しのパリークシット王よ。
主クリシュナは素晴らしく、
力強い踊りでカーリヤの一千もの頭を
すべての踏みつけて破壊しました。
そうしてこの蛇はおびただしい血を
口から吐いて、
ついにシュリー・クリシュナが
永遠なる人格を持った至上主であり、
すべての動くもの動かぬものの至上なる主人であり、
シュリー・ナーラーヤンである、
と悟ったのです。
こうして心の中で、
カーリヤは主に保護を求めました。
…つづく
(10巻16章28-30節)
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