ものがたり『バガヴァッド・ギーター』第5話

弓の名手アルジュナは、
友人であり御者のクリシュナに
こう言いました。

「クリシュナよ。
血縁の人たちが、敵味方に分かれて
 戦おうとする姿を目の前にして、
手足はガクガクふるえ、口はカラカラに乾く。
全身がふるえ、髪の毛が逆立ち、 
大切な弓も手からすべり落ち、 
全身の皮膚が熱く燃えるようだ。 
立っていることもできなくて、
心はよろめき、気がくるいそうだ。

クリシュナよ。
私には不吉な前兆しか見えない。 
血縁の人々を殺して、
一体何の益があるというのだろうか。

私は勝利も領土も幸福も欲しくない。

クリシュナよ。
領土や幸福を賭けて 皆は戦おうとしているが、 
もはや、王国や幸福、人生に何の意味があるというのだろうか?

師、叔父、息子、祖父、
母方の伯叔父、義父、孫、
義兄弟、親戚縁者という人びと同士が、
命と全財産を賭して、今、戦おうとしている。 

クリシュナよ。 
私は彼らに殺されたとしても、
彼らを殺したくはない。 

クリシュナよ。 
すべての宇宙の王者となるためでも、この様な大切な人たちと
戦いたくないのに、
ただ地上の王国のためだけに戦うとは。 

叔父のドリタラーシュトラ王
の息子たちを殺して、
本当に、私たちは幸福になれるのか? 

クリシュナよ。
先祖代々の土地を奪った彼らを殺すなら、
そのけがれは我らにかかる。 

だから、ドリタラーシュトラ王
の息子たちやその親近者を殺して、
どうして、私たちが幸福になれるというのか?」

…続きはまた明日。
(今日は1章28-36節まででした)

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