ものがたり『バガヴァッド・ギーター』第27話:知識のヨーガとは(5)
クリシュナは続けて、
捧げるという行為とその方法について
苦悩するアルジュナに教えます。
「物質的なものごとに執着を持たずに、
人間の知性を越える超越的知識を持ち、
至上主(大いなる存在)のために
行動する人は、
カルマ(罪の反動)から自由になるので
カルマのない(罪の反動がない、
行為をしているが、
一般的に言われる行為をしていない)の境地に達する。
火の祭祀(ヤギャ)で捧げる道具も
捧げ物も
捧げる人も
その捧げる行為自体も
すべて超越的な存在であるブラフマンである。
ブラフマンを求め、
ただひたすら没頭すれば、
必ずブラフマンに達する。
さまざまな神々に異なった供犠(祭祀)をする
カルマ・ヨーガ
(行為を通じ大いなる存在につながろうとすること)
を修練するヨーギーもいる。
ブラフマンの火の中に
捧げものをする
ギャーナ・ヨーガ
(知識を通じ大いなる存在とつながろうとすること)
を修練するヨーギーもいる。
聴覚などの諸感覚を支配して
心の火に投じて捧げものとする者
(独身修行者:ブラフマチャーリー)も、
また、
また、
音など感覚の対象を
諸感覚の火に捧げる者
(規律に従う世帯者)
たちもいる。
また、諸感覚の機能と呼吸を
知識によって神格化しくして、
精神統一された自己(魂)の火に
捧げものとするヨーギーもいる。
厳しい誓いを立てて、
自分の財産を布施する者、
供犠を行う者、
苦行する者、
8 段階のアシュターンガ・ヨーガを
実践する者、
無上の知識を求めて
ヴェーダを学ぶ者もいる。
呼吸を厳格に支配(プラーナヤーマ)する者は、
吸気(プラーナ)を呼気(アパーナ)に、
呼気を吸気に捧げ、
ついには呼吸を止めて法悦境に入る。
また、
食事を制し呼気自体を供犠とする者
もいる。
ヤギャ(供犠)の原理を知る者は、
ヤギャをして罪の報いから自由になる。
ヤギャ(供犠)の結果の甘露を味わいながら、
永遠のブラフマンに入っていく。」
…続きはまた明日。
(今日は4章23-30節まででした)
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