ものがたり『バガヴァッド・ギーター』第99話:3種類の信念(1)
アルジュナは、
親友であり至上主でもあるクリシュナに
たずねます。
「クリシュナよ。
聖典の教えには従わないものの、
自分たちで独自の信念をもって、
『何か』を崇拝する人々は、
徳性、激性、無知性の
どれになるのですか?」
至上主は答えます。
「肉体をもった者たちの信念には、
徳性、激性、無知性の三種類がある。
それは過去の生き方で
心に刻まれた印象や経験によって
決まる。
これからその説明をしよう。
バーラタの子孫のアルジュナよ。
人は生まれつきの
深層心理とよばれる心の状態
（チッタ）によって、
異なった種類の信念を持つようになる。
その人の心の状態によって、
『信じる対象』が変わる。
徳性の影響下にある者たちは、
神々であるデーヴァを崇拝する。
激性の影響下にある者たちは
魔神のヤクシャや
鬼神のラクシャサの類いを崇拝する。
無知性の影響下にある者たちは
幽霊の類いを崇拝する。
『私は特別だ』というエゴや高慢さ、
あるいは欲望と執着と体力に任せて、
聖典に示されていない方法で、
厳しい禁欲や苦行をする者がいる。
こうした愚かな者は、
肉体の構成要素を痛めて、
体内に住む私をも苦しめる。
彼らの行為は悪魔的であると知りなさい。」
…続きはまた明日。
(今日は17章1-6節まででした)
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