ものがたり『シュリーマド・バーガヴァタム』第14話:主クリシュナの降誕(14)
ヴァスデーヴァは、
子供を連れて家に帰りました。
しかし、カムサは、
自分も支配できず、
約束を守る人間ではないことを知っていたので、
その言葉を信用していませんでした。
ナンダ・マハーラージャ(後のクリシュナの育ての父)
を長とする
ヴリンダーヴァナの住民たちは、
牛飼いの男も女も含めて、
天界の惑星の住民でした。
ヴァスデーヴァやデーヴァキー(クリシュナの生みの父母)
をはじめとする
ヴリシニ王朝の人々とヤドゥ王朝の女性たち、
ナンダとヴァスデーヴァの友人、
親戚縁者たち、
カムサの従者たちも
皆、神々でした。
あるとき、
偉大な聖者ナーラダが、
カムサに近づいて、
「地球の大きな重荷である
悪魔的な人々は
殺されようとしている。」
と彼に伝えると、
カムサは、
大きな恐れと不安を抱きました。
偉大な聖者ナーラダが去った後、
悪魔的なカムサは考えました。
「ヤドゥ王朝の人々は皆、神々である。
デーヴァキーから生まれる子供は誰でも、
ヴィシュヌであるかもしれない。」
自分が死ぬことを恐れて、
カムサはヴァスデーヴァとデーヴァキーを捕まえて、
鉄の鎖と錠をつけました。
カムサは、
彼らの子供は誰でもヴィシュヌで、
自分が殺されるかもしれないと思い、生まれる子供を
次々と殺していったのです。
カムサは、
この地上での繁栄と栄華
を楽しみたいと貪欲でした。
自分を満足させるためには、
父であろうが母であろうが、
兄弟、友人でも関係なく殺害しました。
彼は、前世で
カーラネーミーという名の悪魔で、
ヴィシュヌに殺されました。
ナーラダからの情報を聞いて、
ヤドゥ王朝に関わる人を
カムサは誰でも妬みました。
ウグラセーナの
最も力のある息子のカムサは、
ヤドゥ、ボージャ、アンダカ王朝の王である
実の父をも牢屋に入れて、
自分が、
シュラセーナと知られる国を支配しました。
…続きはまた明日。
(今日は10巻1章61-69節<1章終わり>まででした)
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