第40話:残虐なカムサ王(5):ものがたり『シュリーマド・バーガヴァタム』
カムサは続けていいました。
「肉体と魂の本質的な立場を理解しない人物は、
肉体的概念に執着した生活を送る。
その結果、
この肉体と肉体から生まれた子や孫などに執着し、
出会いと別れに一喜一憂する。
これをし続ける限り、
物質的な生活が続く。
妹のデーヴァキーよ。
あなたの幸運を祈る。
この世界にいる誰もが、
運命の支配下にあり、
自分の行動の結果に喜びも苦しみもする。
不運にもあなたの息子たちは
私に殺されはしたが、
どうか、それを嘆かないで欲しい。
肉体的概念(自分は肉体であるという意識)
で生活する人は、
無知の中にいる。
自己を悟ることなしに、
「私は殺された。私は敵を殺した。」
と考える。
自分が殺された、殺したと
考えるかぎり、
物質的な義務を遂行し続けなければならない。
その結果、
自分の行動の結果に
喜んだり悲しんだりするのである。
妹よ。義弟よ。
あなたたちは聖なる人たちだから、
どうか、
私のような心貧しき者に慈悲深くあって欲しい。
どうか私の非道な行いを許して欲しい。」
こういった後カムサは、
ヴァスデーヴァとデーヴァキーの足元に
懺悔の涙を流して、ひれ伏しました。
ドゥルガー女神の言葉を信じて、
カムサは、
デーヴァキーとヴァスデーヴァに
家族としての愛を示して、
すぐに、鉄の鎖を外しました。
…続きはまた明日。
(今日は10巻4章20-24節まででした)
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