第166話:ブラフマーが少年と牛を盗む(910:ものがたり『シュリーマド・バーガヴァタム』
ある日、1年が経とうとする5、6夜前に、
クリシュナは子牛になって、
バララーマと一緒に森に入りました。
その時ある牛たちが
ゴーヴァルダナの頂上で草を食べていました。
そこから下を見ると、
青い草が生い茂っているのを見つけました。
そこはヴリンダーヴァナのすぐ近くであり、
自分たちの子牛が草を食べているのが見えたのです。
牛たちは、
ゴーヴァルダナの頂上から自分の子牛たちが草を食べるのを見て、
我と自身の飼い主を忘れました。
愛情が溢れたためです。
道は非常に険しかったものの、
牛たちは子牛に向かって無我夢中で走り、
まるで両足が同時に出るかのようであした。
乳房は乳で溢れ、
頭と尾は反り上がり、
背は首に届くほどに盛り上がり、
子牛たちに乳をあげるまで、
力の限り走りました。
…つづく
(10巻13章28-30節)
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